世界に対して「祝福してくれ」と言いたくなったら、サリンジャー の「フラニーとゾーイー」の一文を思い出す。自分が考える正義にまったく即しないこの世界というものに対して、妹のフラニーはひたすら苛つきをあらわにして呪いの言葉をつぶやく。そんなフラニーに言うのがタイトルの言葉だ。 ゾーイー「しかし、ぼくの気に入らないのはだな――そして、これは実は、シーモアにもバディにも気に入るまいと思うんだが――そういう連中のことを言うときのきみの言い方なんだ。つまり、きみは、彼らが象徴してるものを軽蔑するだけじゃない――彼らそのものまでを軽蔑するんだ。それでは人身攻撃にすぎるよ、フラニー。(略)もしも制度相手に戦争しようというんなら、聡明な女の子らしい銃の撃ち方をしなくっちゃ――だって、敵はそっちなんだろう。彼の髪のやり方やネクタイが気に入らないというのは関係ないよ。」
もしも制度相手に戦争しようというんなら、聡明な女の子らしい銃の撃ち方をしなくっちゃ、だって敵はそっちなんだろう。
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もしも制度相手に戦争しようというんなら、聡明な女の子らしい銃の撃ち方をしなくっちゃ、だって敵はそっちなんだろう。
世界に対して「祝福してくれ」と言いたくなったら、サリンジャー の「フラニーとゾーイー」の一文を思い出す。自分が考える正義にまったく即しないこの世界というものに対して、妹のフラニーはひたすら苛つきをあらわにして呪いの言葉をつぶやく。そんなフラニーに言うのがタイトルの言葉だ。 ゾーイー「しかし、ぼくの気に入らないのはだな――そして、これは実は、シーモアにもバディにも気に入るまいと思うんだが――そういう連中のことを言うときのきみの言い方なんだ。つまり、きみは、彼らが象徴してるものを軽蔑するだけじゃない――彼らそのものまでを軽蔑するんだ。それでは人身攻撃にすぎるよ、フラニー。(略)もしも制度相手に戦争しようというんなら、聡明な女の子らしい銃の撃ち方をしなくっちゃ――だって、敵はそっちなんだろう。彼の髪のやり方やネクタイが気に入らないというのは関係ないよ。」